乃木坂46 18thシングル「逃げ水」MVゴリラ考察
はじめに
ドンッ!!!!!(cv.エンペラー設楽)
はい、そうです。乃木坂工事中のアレです。
そうです。ゴリラは乃木坂ちゃんが大好きです。
暇さえあれば録画した乃木坂工事中を何度も見返したり、youtubeでMVを何度も見るくらいには好きです。
ゴリラは箱推しです、一応。しかし推しを強いて1人挙げるなら齋藤あすにゃんです。辛いニャン。かわいいにゃん。
さて乃木坂ちゃんのMVって良作ばかりなのですが、その中に結構含みのあるというか、いろいろ想像を掻き立てられるような作品が多いんですよね。
14thの「ハルジオンが咲く頃」などなどが特にそうだと思います。この作品は妄想が止まらなくなります。見てみてください。本当に妄想が止まらなくなってアレがソレになってアンナことになりますから。
で、今回タイトルにもあるように18thシングル「逃げ水」もそういった類のMVになってます。こちら側にゆだねられている部分が多いんですよね。あとすげーシュール。
ということでゴリラ、勝手に深読みしてみました。
MV公開からおよそ1ヶ月と半分ほど。
今日(2017年9月8日)最新19thシングルがMステ初お披露目(この記事を見た奴らちゃんと見ろよ見てねえ奴らもちゃんと見ろよ)されるこのタイミングであえてやってみました、ええ。
ちなみにこのシングルは3期生2人によるWセンターになってます。かわいいです超かわいい。
考察に入る前に
まずは1回ニュートラルな状態でMVを見てみてください。かわいいから。かわいいから。
夏らしい爽やかでいい曲ですよね、ね、ね??
このMVは2017年7月上旬に福島県会津若松市にある日新館で撮影されたそうです。
女優の緒川たまきさんが執事長として出演されています。(冒頭のドアップに耐えられるってすごいな)
描かれているストーリーは不可思議なことが起きる館(伊丹家)に見習い侍女としてやってきた2人の少女(=Wセンター)が奮闘するといった成長ストーリーって感じです。かわいい。超かわいい。
一番最後のシーンから夢オチを匂わせてるような気もしますね。かわいい。超かわいい。
サムネでうつぶせで寝ている子が与田祐希さん、仰向けで寝ている子が大園桃子さんです。2人ともかわいい超かわいい。この2人がWセンターです。かわいい。超かわいい。
…正直、これだけでも構わないのです。構わないのですが、あえて無駄に深読みしていきます。このMVが何を示しているのか、何を主題とするのか考えていきます。
それにしてもかわいい。超かわいい。すげーかわいい。
考察
では始めていきますが、その前にこのMVを読み取る際の前提知識について少し説明します。
A、映像作品のルール
映画、特に洋画で顕著なルールというか法則みたいなのがあるのですが、それが以下のようになります。
一、様々な物事(時間など)の進行方向は画面の左側から右側に向かいます。故に時間的な進行方向も左から右なので、旧情報が左側に、新情報が右側に設定されます。また目的地や敵陣なども右側に設定されます。
二、主人公サイドは左側に立ち、視線は右方向に向かいます(以下→の視線と表記)。またその逆で対立する側、敵サイドは右側に立ち、視線は左方向に向く(以下←の視線)ように設定されることが多いです。
つまり、画面の左右で対立関係、時系列を表しているということですね。
これらは特殊な事例を除いてほとんどの場合に適用されます。
ここでの特殊な事例とは場面の転換や動作の終了、主人公側に嘘つきがいることの暗示など演出上の理由がほとんどです。他には踊り場のある階段を歩くシーンや曲がりくねった道路などの地理的な理由も含まれます。
B、メタ構造
次にメタについても少しだけ触れてみます。メタとは「高次な-」「超-」「-間の」「-を含んだ」「-の後ろの」等の意味の接頭語だそうです。詳しくはこちらも参照してください→メタ - Wikipedia
フィクション世界におけるメタ世界とは作品世界より高次なもの、つまり現実世界であるとされます。
よくアニメや漫画などで登場したキャラクターが視聴者や読者に話しかける演出がありますが、あれがいい例ですね。
このように作品世界よりも上側の世界、つまり現実世界を作品世界に絡ませることで情報を複雑化させることができます。
C、乃木坂46
最後に今回の主役である乃木坂46のシステムについていくつか触れてみましょう。
まずは乃木坂46の選抜・アンダーのシステムについて。
乃木坂46はシングル表題曲をパフォーマンスするメンバーを選抜、選抜以外でカップリング曲などをパフォーマンスするメンバーをアンダーと呼びます。そしてシングルごとに選抜、アンダーを発表しています。なのでメンバーが流動的であると言えます。当然シングル表題曲をパフォーマンスする選抜メンバーの方がメディアへの露出が多くなりますので、メンバーは選抜を目指すという形になります。選抜発表は乃木坂46の冠番組である「乃木坂工事中」で発表されます。発表はメンバー全員を一所に集めて発表されます。その際に選抜メンバーの人数、フォーメーション構成が発表されます。乃木坂46のフォーメーションはすべて3列構成になっており、前2列を福神と呼びます。また最前列をフロントと呼びます。フロントの中心ポジションがセンターです。シングルによってWセンター(センターポジションが2人)になることもあります。また当然ですが福神、フロントの人数もシングルによって変わります。
次に乃木坂46のメンバーについて。
乃木坂46は加入時期によって1~3期生と分けられます。
分け方は結成当初(2011年)から在籍しているメンバーを1期生、結成から2年後の2013年に加入したメンバーを2期生、そして結成から5年後、2期生加入から3年後の2016年に加入したのが今回Wセンターを務めた2人を含めた3期生です。
ではこれらの知識をもとに18thシングル「逃げ水」を考察していきます。
今回の考察ではこのMVのテーマは何であるのかということを考えてきます。
Ⅰ、登場人物について
登場人物は大きく2つに分けることができます。それは主人と使用人です。しかし判断基準により2通りの分け方が存在します。
まず服装を基準としたわけ方です。この場合侍女の衣装を身に着けた執事長と2人の見習い侍女、”先輩侍女”伊丹アスカが使用人となり、それ以外が主人となります。
また冒頭の執事長のセリフを基準とした分け方です。こちらの分け方だと”伊丹”と名の付く者を主人、それ以外を使用人となります。すると使用人が執事長と見習い侍女の2人だけになり、それ以外が主人となります。
Ⅱ、登場人物の視線、移動方向、立ち位置など
次に登場人物の視線など”どちら側”にいるのか、向いているのかを確認します。
一部シーンを除いて見習い侍女の2人は→の視線でいることが多く、また左から右へ移動するシーンが多いです。
反対に一部シーンを除いて伊丹家の面々は←の視線が多く、またこちらは右から左へ移動するシーンが多いです。
それに加えて、見習い侍女の2人は左側に、伊丹家の面々は右側に立ってることが多いです。
以上のことから左側が見習い侍女の側(以下左側と表記)、右側が伊丹家の側(以下右側と表記)となります。また彼女たちが相反する、対立する関係であることもわかります。
さて相反する関係と言われ真っ先に思いつくのが、上記のとおり主人と使用人の関係、主従関係ですね。
しかしここまで見たときにいくつか疑問が生じます。
まず1つ目。それは伊丹アスカの存在です。Ⅰでわかるように彼女だけが分け方で立場が変わっています。また彼女は伊丹家でありながら侍女の衣装を身に着けています。おかしいですよね。また見習い侍女2人と対面するシーンがあるのですが、そこでは彼女は右側に立って←の視線になっています。なのに使用人の衣装を身に着けています。彼女はなぜ伊丹家であるのに侍女の衣装を身に着けているのでしょうか。彼女の立ち位置はいったい侍女なのか伊丹家の一員なのか、どちらなのでしょうか。
そして2つ目。また一部シーンでは上記の逆になっています。つまり見習い侍女は右側から左側へ移動するシーンがあり、またその反対で伊丹家の面々が左側から右側へ移動します。
反対になるということはこの場合主従関係が逆転を示唆します。なぜ反対になるシーンがあるのでしょうか。
最後に3つ目以上のことから彼女たちの関係がただの主従関係でないことが読み取れます。
彼女たちの関係性は一体何なのでしょうか。1つ目の疑問とリンクしますが、彼女たちを2つに分ける基準とは何でしょうか。そしてそもそも左側と右側はどういった対立関係を表しているのでしょうか。
以上3つの疑問を解くカギはいったい何か。
僕はメタ視点にあると考えます。まず現実の世界とリンクさせてみます。
そもそもこのMV自体メタ的な要素に溢れています。
ファンの方なら結構ニヤッとしてしまうポイントがたくさんあるんですね。
とはいえ知らない方もたくさんいると思うのでほんの少しだけ紹介します。
まずわかりやすいところでは、夜に庭を徘徊する”疲れすぎたOL”伊丹シンウチ役の新内眞衣さんは実際にOLとして勤務しています。”OL兼任アイドル”が”疲れすぎたOL”を演じている、ということになります。またいっしょに映っているコンビ、グループも実際に仲が良い2人だったりします。(例:庭でセグウェイに乗って”暴走”している”スケバンニート”の伊丹マリカ&サユリこと伊藤万理華さんと井上小百合さんは仲良しコンビとされてます)
他にもあるのですが、省略します。これだけで1つの記事ができてしまうくらいなので…
詳しくは調べてみてください。
話を元に戻します。
上記のようにメタ視点を導入します
現実世界の彼女たちはいったい何であるのか。
それは「アイドル」です。もう少し具体化して「乃木坂46」としましょう。
上記の前提知識のCを参照すると1期生、2期生と3期生の間に活動年数の差がかなりあることがわかります。
そしてこの18thシングルは3期生が初めて選抜メンバーに入って活動する初めてのシングルです。つまりこのシングルとは3期生が本格的に乃木坂46の一員として活動する初めてのシングルと言えます。これまで加入後3期生も活動していましたが、1期生、2期生と3期生の間に線引きがなされていました。しかしこのシングルから3期生も冠番組である「乃木坂工事中」に出演し、そして選抜発表に参加し、選抜、アンダーと振り分けられるようになります。名実ともに乃木坂46の一員になったといえますね。
そして今回の選抜には3期生が2人しかもグループの顔ともいえるセンターポジションに入っています。逆に言うと1期生、2期生が3期生を迎え入れるという形になっているともいえます。フロントメンバーとが歴代センター経験者で固められているところからもよりそう考えられます。またWセンターの真後ろのポジションにもセンター経験者がいます。つまり1期生、2期生のアイドルがWセンターの3期生でアイドルになろうとする普通の女の子たちを迎え入れるという形ですね。
このことから「これから乃木坂46になる者(普通の女の子)、乃木坂46である者(アイドル)」と考えられます。
すると3期生と1期生、2期生とグループ分けすることができます。
そしてこの構図は見習い侍女(Wセンター)と伊丹家(その他選抜メンバー)の構図と全くイコールです。
こうなると上記の疑問をスムーズに解くことが出来ます。
まず1つ目の疑問。伊丹アスカの存在について。
伊丹アスカを演じるのは1期生の齋藤飛鳥さんです。また苗字も伊丹となってます。よって彼女は伊丹家=1期生、2期生グループに入ります。
しかしなぜ侍女の衣装を身に着けているのか、なぜ”先輩侍女”なのかという疑問が残ります。齋藤飛鳥さんは1998年生まれで、1期生最年少です。またWセンターを除いた選抜メンバー最年少でもあり、Wセンターの大園桃子さんが1999年生まれで与田祐希さんが2000年生まれなので1番年が近いことになります。つまりWセンターに近い存在であるため、そこから”先輩侍女”の役となったのではないでしょうか。余談ですが齋藤飛鳥さんは今回のWセンターがくるまでセンター最年少経験者でもあります。ここからも一番年の近い先輩という役になったことが理解できます。
次に先に3つ目の疑問を見てみます。
まず彼女たちの関係は上記の「これから乃木坂46になる者(普通の女の子)、乃木坂46である者(アイドル)」となります。
またこの関係に基づいて、それぞれを左側と右側に当てはめます。
すると「左側=乃木坂46になる者=普通の女の子」となります。
そして「右側=乃木坂46である者=アイドル」となります。
また→の視線はアイドルになろうとする者の目線、←の目線はそれを迎え入れる者の目線となります。
最後に2つ目の疑問を見てみます。
一部シーンで逆になるそれぞれの進行方向が逆になっている、という問題です。
まず”疲れたOL”伊丹サがこっち側とあっち側を往復するシーンがあります。
このシーンはアイドルも元は普通の女の子であることを示すシーンだと考えます。
また別のシーンに伊丹コマ&ミナミが右側から左側に向けて箒をはきながら進み、その後今度は逆に左側から右側に向けてWセンターを引き連れて進んでいくシーンがあります。このシーンはかなり象徴的なシーンだといえます。というのもこの伊丹コマ&ミナミを演じる生駒里奈さん、星野みなみさんは初期乃木坂46のセンターとフロントメンバーで、もうひとり生田絵梨花さんを加えて「生生星」と呼ばれ初期から今に至るまで乃木坂46を支えてきたメンバーなんですね。そのうちの2人が3期生を率いています。また設定に「不潔が大嫌いな2人。礼儀に敏感。新人2人が入ってきたので、思う存分礼儀作法を説く事が出来て嬉しい。」とあります。つまり見習い侍女2人を教えている=Wセンターを教えているということになります。よって乃木坂46を支えてきた主力メンがこれからを背負っていく2人を教え導くという構図になります。
最後に。今度は見習い侍女が雑巾がけのシーンでしながらあっち側からこっち側へ向かっている場面があります。このシーンでは見習い侍女の進行方向とは逆になっています。まず雑巾がけ、というと修行を思い出す方はいらっしゃると思います。つまり「あっち側からこっち側への雑巾がけ=アイドルになるための修行」と考えられます。
以上のことからこの18thシングル「逃げ水」のMVを「見習い侍女の成長になぞらえたアイドルの成長ストーリー」と考えることができるのではないでしょうか。
おわりに
書き出してみると思った以上に長くなりました。
必要以上に深読みしてみました。自分でも何書いてんだろうと思ってます。
こんなクソブログ読む暇があるならちんこいじった方がマシですよ、マジで。
とにかく言えることは最初の齋藤飛鳥ちゃんの読書シーンが最高だと思います。すげーかわいい。
もうこんなことしたくないです。肩こりました。
またね